全世界で延べ910万台に達するリコールやその後の稚拙な対応により、今や1950年の経営危機による工販分離以来の最大の危機に遭遇しているトヨタだが、日本時間の先週5日夜になってようやく豊田章男社長のによる会見が行われ事態を陳謝した。
だが、この遅きに失した会見に対する欧米メディアの反応といえば、
・「突然の通知で、しかも東京から2時間もかかるところ(名古屋)でなぜ?」(CNNテレビ)
・「車のオーナーと米政府幹部に高まる懸念を鎮めるにはほど遠い」(ニューヨーク・タイムズ)
・「彼(豊田社長)にとっては謝罪すれば十分なのかもしれない」(ABCテレビ)
・「社長は謝罪の言葉を述べる際に深く頭を下げなかった」(CBSテレビ)
・「安全性への疑念を一掃できなければ、長期的な収益低迷につながる可能性がある」(ウォール・ストリート・ジャーナル電子版)
などと酷評大炸裂であった。
このような反応しか返して貰えなかった根本原因は、今回の一連の事態についてトヨタがあまりに鈍感であり、その後の対応も姑息極まるものであったからに他ならない!
そんな中、日本国内ではサービスキャンペーンで事を済ませようとしていたプリウスなどハイブリッド4車種についてもリコールに追い込まれたようだ!
(以下、引用開始)
トヨタ自動車は8日、新型「プリウス」などハイブリッド専用車(HV)の4車種すべてでブレーキの電子制御ソフトに不具合があるとして、道路運送車 両法に基づくリコール(無料の回収・修理)を実施する方針を固めた。米国など海外でもリコールする方針で、対象車は少なくとも計約33万台に上る。一連の 品質問題はトヨタが誇るハイブリッド車に波及し、トヨタは商品への信頼性で重大な危機に直面した。
トヨタはプリウスのブレーキ問題で車両 欠陥を否定。電子制御ソフトの改善をサービスキャンペーン(自主改修)で実施する準備を進めていた。しかし、安全性への顧客の不安が急激に高まった上、閣僚からもトヨタの対応に批判の声が上がり、国土交通省への報告義務があるリコール実施に追い込まれた。
国内でのリコール台数は約19万台、米国など海外が約14万台。プリウスは昨年5月に国内で発売後、約60カ国で順次販売しており、各国での対応が必要になる。トヨタは国交省や米当局に届け出て、9日にも日米で発表する。
プリウス以外の対象車は3車種で、うち昨年7月発売の「レクサスHS250h」と12月発売の「SAI(サイ)」の2車種は8日から出荷を停止した。プリ ウスをベースに開発し、昨年12月に日米欧などの法人向けに600台限定でリース販売を始めたプラグイン・ハイブリッド車もリコール対象に含める。
プリウスに対する苦情は、凹凸がある路面や凍結路でブレーキを踏んだ際に「一時的に利きにくい」との内容。ブレーキ時のタイヤロックを防ぐ「アンチロッ ク・ブレーキ・システム(ABS)」の制御ソフトが原因とみられ、トヨタはプリウスと同様のブレーキシステムを採用している他の車種もソフトの改善が必要 と判断した。

(以上、中日新聞より引用)-------------------------------
以前にも指摘したことだが、ここ数年来毎年のようにトヨタは大量リコールを発生させてきた。
その原因は簡単であり、トヨタは奥田碩が推し進めた拡大路線以降、大幅なコスト削減や業務の合理化を目的として部品の共有化を進めてきた。
当然その共有化した部品が十分な品質を保っておれば何の問題も無い。だがここまでリコール問題が拡大するということは、トヨタが得意としてきた品質管理をコスト削減を優先する余りに疎かした所為であると言って良い!
しかも、その後の危機管理があまりにも動きが鈍い上にユーザーや監督官庁を愚弄したものであったからこそ、ここまで事態が悪化したのだ!
いずれにせよ、看板車種となったプリウスでここまでのリコールを発生させた事が、トヨタの先進イメージとユーザーの信頼感を傷つけた事は言うまでもない。
しかも、アメリカではプリウスの「急加速」問題が議論の対象となっており、ヘタをすればトヨタの電子部品全体への不信に繋がりかねない情勢である。
この事態を乗り越え、ユーザーの信頼感とブランドイメージを回復させるためにも、トヨタはこれまでの傲岸不遜な態度をまず改めるべきだ!

